デジタル遺書

長めの遺書

偶像と実像

この世に絶対はない。同様に、完璧な人間も、完璧な判断もない。

 

なのにどうして完璧を目指そうとしてしまうのか?

 

周りが全て正しくて、それと同じじゃない自分は間違っていると感じる。

 

本当は正しいことなんて存在しない。自分が何を正義とするかが全てだ。

その正義を確たるものとして自分の中に持っていない。

だから世間の常識とか他人の価値観に左右される。

色んな「正しい」を何でもかんでも吸収して、理想が高くなっていく。そうしてできた価値観が、「完璧でなければいけない」。

 

完璧主義の価値観は、偶像の価値観とも言える。

偶像というのは、偉大な人物の、人々がすごい・正しいと思う部分——つまり見たいと思う綺麗な部分だけで固められてつくられる。

偶像は他の人々が作り上げるものなのに、自分で偶像になろうとするから、永遠に満足できずに苦しむ。

 

自分自身は実像でしかないという現実を受け入れなければいけない。